医薬品製造プロセスにおいて、品質を上げていくための様々な計測が行われています。近年、医薬品における発がん性懸念がある「ニトロソアミン類の混入問題」が国際的に大きな関心を集めており、その生成要因の一つとされる大気中NOx濃度の計測ニーズが高まっています。本セミナーでは、2025年9月22日に受理された、Journal of Pharmaceutical Sciences誌(医薬品化学分野の国際的な学術誌)の論文に関連する研究成果をもとに、共著者である沢井製薬株式会社 吉原 尚輝様、ケミカルフィルタのリーディングメーカーであるニッタ株式会社 近藤 雅也様をお招きし、HORIBAの高精度計測ソリューションとともにご紹介いたします。みなさまのご参加をお待ちしております。
医薬品へのニトロソアミン類の混入は、有効成分中のアミン源と亜硝酸類(NOx)の反応により生じる。有効成分の特性や処方設計に影響を与えることなく、効率的にNOxを低減できる手法を確立することができれば、幅広い製剤設計の検討に貢献できると期待される。本発表では、製造工程におけるNOx除去フィルターの有用性、ならびにUV照射による添加剤中のNOx低減効果について紹介する。
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講師:沢井製薬株式会社 研究開発本部 製剤研究部
製剤Ⅳグループ 吉原 尚輝 様
ケミカルフィルタは、空気中の反応性NOx(特にNO₂)を効率的に除去することで、製造工程におけるニトロソアミン類の生成抑制に貢献する。今回、ケミカルフィルタの基礎、NOx除去メカニズム、各種ケミカルフィルタの性能評価、現場での寿命管理・交換時期判定手法について、具体的な測定データや運用事例を交えて解説。装置への導入・管理のポイントを共有し、工程管理の信頼性向上を目指す。
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講師:ニッタ株式会社 機器営業部
上席専任役A 近藤 雅也 様
医薬品中に発がん性があるニトロソアミン類が生成される要因の一つと言われている大気中の窒素酸化物(NOx)の濃度を計測するニーズが高まっている。大気中に存在するppbオーダーの非常に低濃度のNOxを精度よく連続的に計測できるHORIBAの測定器とその特長、また1台の計測器で複数の場所のNOx濃度を計測する多点切り替えをはじめとする測定条件に合わせた最適な計測について紹介する。
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講師:株式会社堀場製作所 開発本部 ガス・流体計測開発部
Gas Analyzer Designチーム チームリーダー 水本一徳
※ 申し込み受け付けは終了いたしました。
コーディネーター・座長:株式会社パウレック 兒玉 智史 様
| 15:00 - 15:05 | ご案内 | |
| 15:05 - 15:55 | 【招待講演】 | 沢井製薬株式会社 研究開発本部 製剤研究部 製剤Ⅳグループ 吉原 尚輝 様 |
| 15:55 - 16:30 | 【招待講演】 | ニッタ株式会社 機器営業部 |
| 16:30 - 17:00 | 【講演】 | 株式会社堀場製作所 開発本部 ガス・流体計測開発部 Gas Analyzer Designチーム チームリーダー 水本 一徳 |
申し込み受け付けは終了いたしました。
論文情報
著者:兒玉智史、田辺和也、水本一徳、南岡咲希、松澤舜、吉原尚輝、金子司、山本浩之、及川倫徳、長門琢也
論文タイトル:Monitoring the Concentration of Nitrogen Oxides in the Fluidized Bed Drying/Granulation Process and Evaluation of Reduction Methods
掲載誌:Journal of Pharmaceutical Sciences
DOI:https://doi.org/10.1016/j.xphs.2025.104007


