導電率とはpHと並び、水溶液の性質を知るための重要な指標です。
導電率とは液体中での電気の流れやすさを示す指標です。液体、特に水には種々の物質を溶かす性質がありますが、多くの場合、物質が溶け込むと電気が流れやすくなります。ですから簡単に言えば、導電率とは液体中にどれくらいの物質が溶け込んでいるか(イオン化しているか)を示す指標と言えます。
(注)ただし、砂糖など水に溶けてもイオン化しない物質もあり、その場合は溶液の導電率はあまり変化しません。
私たちの身のまわりの液体として、最も身近に天然に存在する水を例に取ると、塩分がたくさん溶解している海水では、導電率は非常に高くなります。一方で、雨水、河川水、湖水などは本来溶解しているものが少ない水であるため、導電率は非常に低くなります。これら導電率の低い水が汚染されると導電率が上昇することから、導電率は雨水、河川水、湖水に対する汚染の指標にもなっています。
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