省エネに刷新 自動COD測定装置「CODA-500」

|   ニュースリリース

スプーン1杯で測定可能。試薬・電力を大幅削減
交換式の試薬ボトルで保守作業を簡素化

当社は、試薬や電気の使用量を大幅に削減した水中の汚濁度合いを測定する自動COD(化学的酸素要求量)測定装置『CODA-500』を3月8日より受注を本格化します。新設計の計量機構により、従来比90%減のスプーン1杯(10ミリリットル)のサンプル量でCODを測定。同時に消費する試薬量(従来比90%)と電力量(同60%)を削減します。また、同装置メーカーでは初めて小型交換式の試薬を販売し、試薬の補填はボトルの交換だけで済み、試薬の調合や注ぎ足しの作業が削減され保守作業を簡素化します。水質総量規制の対象事業所となる港湾や湖沼地域の自治体や工場施設の需要に対応し、日本をモデルに同様の規制が進む韓国や中国、台湾などを中心にアジアでも拡販を図ります。

日本では東京湾、伊勢湾、瀬戸内海などの閉鎖性水域の水質汚染防止のために水質総量規制が設けられ、規制対象の事業所ではCOD、窒素含有量及びりん含有量の3項目の測定が義務付けられています。水質環境の改善が続く日本でも、人口や産業が集中する湾岸地域では赤潮や青潮が依然として発生しており、2014年度から施行予定の第7次水質総量規制を通じて、同3項目の排水濃度規制の強化が検討されています。また、日本での水質環境の改善を見本に、韓国や中国、台湾でも規制が本格化しており日本の技術が導入されています。当社は環境計測技術を通して、今後も日本の水質環境保全の推進に貢献するとともに、環境意識が高まるアジア諸国でも水質計測技術を提供し、安心・安全な水質環境の保全に貢献していきます。

 

自動COD測定について

CODとは水質総量規制の規制項目であり、水中にある物質(主に有機物)が酸化剤によって酸化される時に消費される酸素量を測ることで、どの程度水が汚れているかの指標としています。CODを自動で計測する測定装置にはCOD計(過マンガン酸カリウム法およびアルカリ性過マンガン酸カリウム法)やUV計(紫外線吸光光度法)などがあり、国内では試薬が不要で連続測定が可能なUV計が多く使用されています。一方で、自動COD計は全てのサンプルに対してCOD値としての相関が取れることから、特にサンプルの性状が頻繁に変化する事業所などで使用されています。UV計と異なり試薬の補充や廃液の処理など保守作業が必要で、費用と手間の削減が課題とされています。

 

自動COD測定装置「CODA-500」の特長

このたび開発した自動COD測定装置「CODA-500」は、新たな試薬の計量機構を開発し、従来よりも90%少ない量でも正確なCOD測定を実現。試薬量を削減したことで、装置内に補填する試薬量も1斗缶並み(約18リットル)の容器から1リットルの試薬ボトルを交換するだけで試薬の補填ができ、かつ廃棄する試薬量も削減できます。また、COD計メーカーでは初めて小型の交換式試薬ボトルを、装置の使用状況に応じて定期配送します。これまで使用者が丸一日を要して測定用試薬を調合し、装置内の容器に試薬を補填する作業が、新しい試薬ボトルの交換で済みます。使用者の負担軽減かつ保守作業の簡素化をすることで、第7次水質総量規制にむけた需要に対応するとともに、日本をモデルに同様の環境規制が進む韓国や中国、台湾などを中心にアジアでも拡販を図ります。

 

主な仕様

外形寸法600(W)×510(D)×1600(H) mm
消費電力250VA(100V)、350VA(24OV)
測定レンジ0-20,30,40,50,100,200,500,1000,2000mg/L
繰り返し性

0-20mg/Lレンジ;±1%F.S.
0-30〜500 mg/Lレンジ;±2%F.S.
0-1000〜2000 mg/Lレンジ;±5%F.S.

測定原理

酸性過マンガン酸カリウム法
アルカリ性過マンガン酸カリウム法

使用試薬低塩化物イオン用(銀無添加法用)試薬セット
高塩化物イオン用試薬セット
標準試薬セット
アルカリ性法用試薬セット

 

製品情報 自動COD測定装置「CODA-500」

HORIBAグループ企業情報