[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

環境水質測定器 U-50シリーズ10月発売

2008年8月27日


環境水のわずかな汚れの変化も検知
 ⇒EPA準拠(※1)の高感度濁度センサー搭載
途上国の水環境分野にエコランニングコストでも貢献
11項目測定の持ち運びタイプ環境水質測定器(U-50シリーズ)発売

当社は、河川や湖などで最大11項目(pHや溶存酸素など)の水質指標をその場でリアルタイム測定する持ち運びタイプの環境水質測定器 「マルチ水質チェッカー」U-50シリーズ(全5機種)を開発。

また今回は濁度センサーの感度を10倍に高めたことで、水道水のように透明な水のわずかな濁りを計測することができ、従来から主軸の“自然環境を計る”だけでなく“上水検査(※2)”まで測定シーンが広がります。
【EPA(米国環境保護庁)指定の測定原理を導入】

補用品の交換期間を長くするなどメンテナンス性を向上させ、さらに防水で堅牢性も高めたので、誰でも簡単に悪条件の場所でも、確実に環境を測定できるエコ仕様な機器に仕上げました。大型装置を多数設置できない発展途上国や、エリアが広大で持ち運んで定点観測を必要とするアメリカなどの海外市場をターゲットとしています。発売は10月1日で、主要HORIBAグループを通じて販売します。

水質計測の役割

日本では1970年に公害対策として水質汚染防止基本法が制定され、またアメリカやヨーロッパも同様に水環境規制(※3)が施行されてきました。その中で水質計測は海や河川、地下水、工場排水、ごみ焼却施設など広域で行われ、環境改善や汚染防止に役立てられています。近年では、世界的な水資源不足によって安全な水資源の確保が求められており、河川や地下水、湖など水質計測は多岐に渡って必要とされ、その測定シーンは広がっています。

新製品 U-50シリーズとは

今回の新製品は、従来製品同様にセンサー部と計測表示する本体の二つからなり持ち運びができるタイプですが、今回の特長は下記のとおりです。

  • センサー・本体両方堅牢仕様で悪条件に対応。
  • 最大11項目を一台で同時測定(U-53/U-53G)できる現場仕様の分析計
  • 光源を光量が強いタングステン(U-53/53G)にしワイパーも付加したことで従来製品比10倍の高精度の濁度センサーを搭載(U-53/53G)。澄んだ水でも気泡による誤測定がない高感度に。従来から主力市場の汚染監視や水質汚濁管理を目的とした環境計測に加えて、飲料水のように上水のにごり検査にも、これ一台で測定可能。
  • センサーの長寿命化や5成分を一度に校正(目盛合わせ)できる標準液などメンテナンス性を向上し簡単操作を追及。海外での使用を視野に遠方・へき地でも長期間安心して測定可能な地球環境測定のための測定器に仕上げました。

これらの機能と性能により、専門研究機関から発展途上国やNPO・市民にまで幅広く活用され、世界各国の水環境保全に貢献できるものと期待しています。

測定項目

  1. pH 液体の性質を表す指標。酸性・アルカリ性・中性で表す。水素イオン濃度
  2. 溶存酸素 (DO) 液体中に溶け込んでいる酸素濃度。富栄養化に関係する指標
  3. 導電率 (COND) 総イオン濃度。汚れ具合の指標のひとつの項目
  4. 濁度 (TURB) 汚れ物質量の度合いや水の濁りを計る指標。〔除くU-51〕
    なお、U-53/53Gは光源にタングステンランプ採用の高精度タイプ
  5. 酸化還元電位 (ORP) 酸化しやすさ(反対に還元する力)
  6. 塩分濃度
  7. 海水比重
  8. 全溶存固形物質(TDS)
  9. 水温
  10. 水深(除くU-51)
  11. GPS(全地球測位システム)〔U-53G/52G〕

シリーズ内訳

測定項目

U-51: pH、溶存酸素、導電率、ORP、塩分、海水比重、TDS、水温
U-52: (U-51仕様)+濁度(光源:LED)
U-52G: 同上+水深、GPS
U-53: (U-51仕様)+濁度(光源:タングステン)=高精度タイプ、水深
U-53G: 同上+GPS

主な仕様

センサプローブ:
 外形寸法 96 mm×340 mm
 防水(JIS保護等級8級)
 質量 約1800 g
本体:
 外形寸法 115 (W)×65 (D)×280 (H) mm
 防水(JIS保護等級7級)
 質量 約800 g

参考資料

■用語説明

※1 EPA指定測定原理

EPA(米国環境保護庁)は大気、土壌、水質汚染の管理をする米国行政機関。EPAは地下水の特に濁度計測において光量が強いタングステンランプの使用と透過光と散乱光の角度が90度と指定している。

※2 上水検査

飲料水に供給される水の水質を定期的、臨時的に試験すること。pH、導電率、ORP(酸化還元電位)、水温、濁度の測定が国内外の地下水、水道水などの監視で義務づけられている。

※3 水環境規制

アメリカでは日本のような総量排水規制はないが、上水検査に関して州ごとに地下水、水源地での計測項目が指定されている。