環境問題への関心が高まり、企業のサステナビリティへの取り組みが求められる中、堀場アドバンスドテクノは環境に優しいものづくりを考えるプロジェクトの一環として、製品の梱包資材の見直しに取り組んでいます。
2023年、本プロジェクトはコンパクト型水質計 LAQUAtwinシリーズの梱包箱の改良に挑戦しました。LAQUAtwinシリーズはHORIBAの水質計の中で最も出荷台数が多く、国内外合わせて年間3万台以上販売している製品です。環境への負荷を抑えながら、製品を手にするお客様が分別や廃棄にかかる負担を低減できる梱包箱を目指し、開発、デザイン、国内外の営業メンバーが試行錯誤を重ねました。
そして1年に及ぶ検討の末、紙・プラスチック資源量や印刷インクの使用量を削減した、コンパクトで新しい梱包箱が完成しました。
水質計梱包箱と標準液梱包箱(左:旧デザイン、右:新デザイン)
新しい梱包箱は、水質計で約30%、標準液で約20%の体積を削減することができました。また印刷も多色刷りから2色刷りになったうえに、プラスチック窓を廃止し、100%紙製に変わりました。この改良によって年間1.7トンの紙資源と、600kgのCO₂排出量が削減される見込みです。
また新しい梱包箱は、製品がお客様の手元に届いた後も扱いやすいデザインとなりました。
大きな改良点として、水質計およびセンサで使用していた中箱を廃止。これにより、開梱時に中箱からキャリングケースへ移し替える手間がなくなり、サイズもコンパクトになりました。プラスチック窓がなくなったことで、廃棄時に紙とプラスチックを分別する必要もありません。
箱の内容物(左:旧デザイン、右:新デザイン)
今後もお客様が製品を手に取った際に扱いやすく、環境にやさしいものづくりを追求し、製品のライフサイクル全体を通じて持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っていきます。
■開発担当者
「梱包箱に使用する資源を削減できても、製品の安全性は担保しなければなりません。初めて開発として梱包箱の改良に関わり、落下試験など難しい挑戦は沢山ありましたが、試行錯誤を重ねながらも形にできたことが嬉しいです。この経験を活かし、今後も環境に優しいものづくりのあり方を検討していきます。」
■デザイン担当者
「見た目の美しさを維持しながら環境に優しい梱包箱づくりを目指して、何度も試作を繰り返し、納得のいくデザインに仕上げることができました。お客様に製品お届けした後のごみの削減にも貢献できると考えています。」
■営業担当者
「欧州では近年使い捨てプラスチックの使用が全面的に禁止されるなど環境規制が強まる中で、HORIBAグループとしてできる取り組みはないかと問題意識を持ったのがこの活動のきっかけでした。デザインの改良は簡単なことではありませんでしたが、納得のいく梱包箱にすることができました。」
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<関連情報>
・コンパクト型水質計 LAQUAtwin
・堀場アドバンスドテクノのサステナビリティ

