会社概要

堀場アドバンスドテクノは、HORIBAグループにおける⽔・液体計測のエキスパート集団です。環境ソリューションズ、半導体プロセスソリューションズ、Bio Industry、ラボ・フィールドソリューションズの4つの事業分野にビジネスを展開し、⽔・液体計測分野において多彩なサービスとソリューションを提供しています。
環境ソリューションズ事業は、上下⽔インフラ、⼯業⽤⽔・排⽔、⽣産プロセス、河川・湖沼など、あらゆる分野を対象とし、扱う⽔質計測機器も多岐に渡ることが特徴です。法規制の遵守だけでなく、⽣産効率の向上やコスト削減に貢献しています。
堀場アドバンスドテクノが携わる⽔質計測技術は、⽇本の産業の成⻑やそれに伴う公害への対策とともに成⻑し、蓄積してきた技術や経験は、成⻑市場である途上国で課題解決に活かされています。⼀⽅、環境への意識が⾼まる昨今では、資源である⽔の有効活⽤、⽔処理にかかるエネルギー低減など、⾼度な⽔処理プロセスへの注⽬も⾼まっています。また、⽇本においては、⼈財不⾜を原因とする設備の保守管理が社会課題になり、測定装置による⾃動化や効率化が解決の⼀助となっています。時代、国や地域、産業によって課題もさまざまですが、研究開発からエンジニアリングまでを⼀貫し、グローバルネットワークをも活⽤できるHORIBAならではの対応⼒を強みとして、社会貢献と共に事業を成⻑させるというミッションを体現しています。
排⽔処理や⽔質管理の現場は、危険で過酷な場合も少なくありません。計測を通じてその負荷を軽減することで現場の⽅に喜んでいただければ、それはそのまま私たちの喜びでもあります。そして、⽔の安⼼安全を通じて⼈々に喜びを届けることができれば、世界のシアワセにつながると信じています。
半導体プロセスソリューションズ事業は、半導体製造の洗浄⼯程で使⽤される洗浄液を管理するための各種計測機器を提供しています。
半導体製造⼯程では極微⼩なゴミが半導体デバイスの歩留まりを左右するため、洗浄⼯程はプロセスの重要な部分を占めています。使⽤される洗浄液の洗浄能⼒は温度や濃度によって変化するため、正確な濃度管理が必要になるだけでなく、現在の半導体業界では洗浄液の適正利⽤や廃棄量の削減といった効率化による環境負荷の低減が⼤きく求められており、濃度モニターは製造⼯程に⽋かせない存在です。このように⾼度なプロセスコントロールにおいて、当社主⼒製品である薬液濃度モニターは世界のトップシェアを確⽴し、半導体デバイスの品質や薬液の管理に貢献しています。また、2021年〜2022年にかけては、将来の需要増を⾒据えて薬液濃度モニターの⽣産能⼒を約3倍(2020年⽐)に増強しました。
海外においては、エンドユーザーの拠点の近くにアプリケーション開発拠点Wet-Labを開設すると同時に、本社開発部内には技術サポートチームを設置することで、各拠点と有機的につながりながら、要望にすばやく柔軟に対応できる体制を整えています。
半導体が実現する便利で豊かな未来の社会に、⽔を通じて、そして製品がもたらす効果によって貢献していくことが私たちのミッションです。世の中で活⽤されているスマートフォンやPCも、私たちが携わった洗浄⼯程を経て作られていることに⽇々やりがいを感じています。
Bio Industry事業は、微⽣物迅速検査装置の製品開発および事業化を担うため、2017年にHORIBAグループ内の新規事業として発⾜しました。そして、⻑年培ってきたHORIBAの⾼度な技術にチームワークを掛け合わせることで、微⽣物がほとんど存在しない、あるいは低レベルに管理が必要な製薬⽤⽔のようなサンプルを⾼感度(1⽣菌レベル)かつ迅速に検出する微⽣物迅速検査装置Rapicaの開発に⾄りました。
従来、微⽣物の検査では培養によって検出する培養法が広く⽤いられてきました。医療や製薬の現場では、微⽣物の検出結果を待てない状況もあるなかで、培養法では数⽇〜数週間かかっていた時間が、わずか数時間に短縮することができる装置は画期的な開発です。また、Rapicaは同時に24検体検出できるだけでなく、分注を含むすべての作業を⾃動化している点でも優れ、汚染リスクの低減や作業の効率化にも貢献できるので、今後に期待が寄せられます。
事業化に向けて必要な新たな知⾒が⼭積みだったなかで、ここまで築き上げてこられたのは、個々の学びとチームワークで地道に粘り強く取り組んできたからだと思っています。ブラックジャックプロジェクト※や社外の活動も、学びと知識共有の場の1つとなりました。
前例のない新しい製品は、浸透するのに時間はかかりますが、前向きに検討してくださるお客様の声にしっかり⽿を傾け、ともに成果につなげていくことは⼤きな喜びです。それを原動⼒の1つにして、治療薬などを供給する事業者様、その先の患者様に安全と迅速さで応え、将来的にはグローバル展開を⽬指しています。
ラボ・フィールドソリューションズ事業が扱う製品は、HORIBAグループの祖業製品であるpH計をはじめとするラボ⽤と、実験室やフィールドで使⽤されるオフラインの⽔質計測機器に⼤別され、製薬、⾷品、化粧品、⼤学、上下⽔、農業といった幅広い分野で使⽤されています。⽔質計測の精度を担保するセンサーの応答膜を⾃社で開発・製造できることを強みとし、ニーズに合わせて改良を重ねながらそのコア技術を引き継いでいます。なかでもLAQUAtwinは、そのユーザビリティが⼀線を画す製品として⾼く評価され、農業市場を中⼼に幅広く活⽤されています。
センサー技術そのものと並び、⽔質分析を左右するもう⼀つの要素は計測技術です。応答膜とサンプルとの界⾯は、制御が難しいためセンサーのメンテナンスが⽋かせません。センサーの能⼒を⼗分に発揮させると同時にトラブルに対応できるよう問い合せ窓⼝を設置したり、ノウハウを動画で配信するなどカスタマーサポートの充実に尽⼒しています。
また、国内で築いた技術と地位を⾜がかりに、シェアが均衡する世界でもNo.1を⽬指し、測定値や計器の信頼性や顧客体験の向上に努めています。同時に事業を通じてSDGsにも貢献できるよう、リサイクルや効率化の推進、環境配慮型電極の開発など、将来を⾒据えた取り組みにも挑戦しています。
最近では、製品の拡充やサービスの追求だけでなく、事業をさらに⾶躍させていくために、ライフサイエンスやヘルスケアといった新たな市場に向けて事業を展開しています。世界で最も信頼され、選ばれる⽔質分析のプロバイダーになり、世界中の⼈々の安⼼・安全に役⽴ちたい。この夢と⽬標をもって、品質や技術の向上やノウハウの構築に⽇々努めています。