はかることの大切さや科学のおもしろさを多くの子どもたちに伝えたい。
そんな思いから、HORIBAでは「はかるとわかる」をテーマに、社員が各地へ出向き、子どもたちに実際の装置を使って、体験しながら学べる出前授業を行っています。今回はHORIBAグループで水・液体計測事業を担う株式会社堀場アドバンスドテクノが、長崎県、五島列島最北端の宇久島にある長崎県立宇久高等学校(以下、宇久高等学校)を2025年7月3日と4日に訪問し、2回目となる出前授業を実施しました。
宇久島(うくじま)は佐世保港から高速船で約2時間の場所に位置し、人口約1,800人の海に囲まれた自然豊かな場所です。宇久高等学校の1年生7名を対象に、「身近なものを測ってみよう」をテーマに授業を行いました。授業では、実際に「測る」ことを通して身近な科学や自然を探求することを目指しました。
アイスブレイクとして取り入れたのが、HORIBAが製作した「Water Cycle Game(ウォーターサイクルゲーム)」※です。水資源やその水質を守る大切さを伝えるウォーターサイクルゲームでは、3~5名のプレイヤーがサイコロを振りながら「まち」を巡ります。限りある水資源の重要性や持続可能なまちづくりの必要性を、遊びながら学べます。生徒さんたちは「どうしたら水資源を増やせるのか」「そのためには何が必要か」と積極的に攻略法を考え、学びながらゲームを楽しんでいました。
※ Water Cycle Gameは小学生の高学年以上が対象です。
新しいプログラムとして紫キャベツを使ったpH実験を行いました。紫キャベツの抽出液は酸性やアルカリ性に変化すると、それに伴い色が変わります。綺麗な色の変化に生徒さんたちも驚きと興味のリアクション!
「なぜ色が変わるのか?」「アルカリ性では何色になる? 酸性では何色になる?」と、色の変化を予想しながら取り組みました。色の違いを見るだけでなく、その溶液のpHを測定し「見える変化」と「数値としての違い」の両方を実感していただきました。
マルチ水質チェッカーU-52やコンパクト型 pH・水質分析計 LAQUAtwin(ラクアツイン)シリーズを使って、海水のpHや水質を自分たちの手で測定。島の自然環境の“いま”をデータとして記録する、貴重な体験となりました。
また、コンパクト型 pH・水質分析計 LAQUAtwinシリーズを使って、ジュースやお茶、コーヒー、スポーツ飲料など身近な飲み物のpH値を測定。測定前に予想を立ててから結果を確認すると、「えぇ!予想よりも酸性だった!」など、驚きの声があがりました。性質の違いを具体的な“数字”で見ることで、普段当たり前に飲んでいる物の意外な一面に触れることができました。
授業を通して「予想してから測る→結果を比べて考える」という流れを大切にし、自分の手で科学する楽しさを実感していただけたかと思います。自分の手で機器を操作し、自分の目で色や数字の変化を確かめる。普段とはひと味違う学びの時間に、生徒さんの目が輝いていたのが印象的でした。
貴重な機会を作ってくださった宇久高等学校の皆様、ありがとうございました。
宇久島の人や自然、食に触れ、宇久島の魅力を実感し、水の計測機器を通して豊かな自然を守っていきたいと感じました。
今回の出前授業については宇久高等学校様のインスタグラムでも紹介されていますので、ぜひご覧ください。
・出前授業1日目の様子
・出前授業2日目の様子
今後もHORIBAは、未来の子どもたちへの教育を通じて、はかる楽しさを伝えていきます。
宇久高等学校の生徒の皆さんと先生、株式会社堀場アドバンスドテクノの社員
今回ご訪問した宇久高等学校様は、離島という環境を活かした体験学習や、地域と連携した独自の教育活動を展開されています。生徒の皆さんが主体的に学びに取り組む姿はとても印象的でした。なお、令和8年度からは離島留学制度(Ukuサイエンスパーク)が開始となり、全国から生徒を募集しています。詳しくは学校のホームページをご覧下さい。
・宇久高等学校 | 長崎県立学校ホームページ
・宇久高等学校_学校案内
・長崎県立宇久高校_Instagram




