電気伝導率や電気抵抗率の測定では、溶液中に配置した電極の間に電圧を印加し溶液中を流れる電流の大きさから電気伝導率や電気抵抗率を測定します。このとき、溶液の電気伝導率が高くなると分極※の影響により電流値が直線的に上昇せず徐々に緩くなっていきます。4電極法では、電流を測定するための2つの電極の間に電圧を測定するための電極を2つ設置します。分極は主に外側の電流測定用極で発生するため、電流の測定に加え、この2つの電圧測定用極間の電圧により補正することで電気伝導率が高い溶液でも正確に測定することが可能です。
※分極とは、電気伝導率測定時に電極と試料の界面で電荷が偏り、電気的な障壁(抵抗)が生じる現象です。
高電気伝導率測定時はサンプルの抵抗が小さいため、分極により生じる抵抗に起因する測定誤差が大きくなります。
