
授業の様子(左:亀岡高等学校、右:四日市高等学校)
地球環境は急速に変化し、社会の価値観も多様化しています。地球温暖化をはじめとする環境問題が深刻化する中、持続可能な社会を築きながら経済やビジネスをどのように成り立たせていくのかは、企業活動においても重要な課題です。
堀場アドバンスドテクノの社内プロジェクト「Project Colors※1」は、SDGsに関心を持つ若手社員を中心に分析技術など自社の強みを活かしたサステナビリティ活動について検討を進めてきました。その取り組みの一環として、次世代を担う高校生と連携し「はかる」を切り口に身近な環境問題を学ぶことを目的とした「高校生×HORIBA水質計 みらい探究プロジェクト2025」を立ち上げました。
本プロジェクトでは、京都府内と近畿地区近隣の高校で課題研究や部活動といった形で行われている理系の探究活動に対し、HORIBA水質計の貸し出しを行うとともに、使用方法や研究方法の進め方についてサポートを行います。高校生は水質計を用いて身近な環境を測定し、得られたデータを整理・分析することで課題を見出し、考察を深めていきます。
こうした測定や探究のプロセスを通して、高校生が自分自身の興味・関心や得意分野に気づき、将来の学びや進路を主体的に考えるきっかけとなることを目指しています。
募集の結果、多数の応募の中から、京都府立亀岡高等学校と三重県立四日市高等学校の2校と連携し、プロジェクトを進めることとなりました。
プロジェクトの開始にあたり、各校で導入授業を実施しました。今後の探究活動につながる基礎教育として、SDGsや水質測定の理解を深め、水質計の操作方法について学ぶ内容です。
日本のSDGsの現状として、「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」の分野では、世界的に見ても遅れが指摘されています※2。授業では、HORIBAの水質計測技術や製品が、これらの課題解決にどのように活用されているかを具体例を交えて紹介しました。
また、水は貴重な資源であり、水質計が日常生活や産業活動を支える身近な技術であること、あらゆる産業や施設、研究現場において、水質を守る取り組みが行われており、その出発点は「水の状態を正しく知ること」であることを伝えました。
後半では、「科学はポケットに入る時代へ ~LAQUAtwin入門講座~」というテーマで、探究活動で使用するコンパクト型水質計 LAQUAtwinについての授業を行いました。測定項目や測定原理の説明を行ったあと、水質計を手に取り一緒に校正作業を行い、正確な測定を行うための操作方法や管理方法を伝えました。
「測定して客観的なデータを示すことの重要性を知ることができた」「装置の構造や原理について知ることは面白いと思った」といった感想が寄せられました。実際に装置を操作し、水質計で自ら測定を行うことで、数字が示す意味や水の状態を正しく知ることの大切さを感じていただく機会となりました。
HORIBAは、導入授業の後も定期的な学校訪問やオンライン面談を通じて、研究方法の相談やデータ解析、考察の進め方をサポートしてきました。2026年3月には、各校が取り組んできた探究活動の報告会が予定されています。
※1
「Project Colors」は、SDGsの17の目標に対して、私たちがどのように貢献できるかを考えるために作られた社内プロジェクトです。さまざまな部署の従業員が組織の枠を超えてコミュニケーションを図り、やってみたいことを共に実践できる場として2020年に活動をスタートしました。
※2
Sustainable Development Report 2025より(2025年12月時点)