校正とは、「標準器」、「標準試料」などを用いて「計測器」のあらわす値とその真の値との関係を求めること、また真の値と計測器の指示が一致するように調整することです。 備考:JIS Z8103
標準液(校正液)とは「計測器」を校正するために用いる濃度既知の液なので各イオン電極ごとによって異なります。通常、測定対象イオンを含む溶液を調製し、濃度が異なる既知濃度の標準液を2種類以上作成します。
校正する場合、標準液の温度と、測定時の測定液の温度は同一にしてください。これはイオン電極、比較電極とも温度変化による起電力変化があるためで、測定液と標準液の温度差が大きくなるほど、測定値の誤差が大きくなります。
ビーカーは高さ25 mm以上、直径20 mm以上の清浄なものを使ってください。測定時に光の影響を受けるような電極(Cl-、Br-、I-、CN-)を使用するときは、光を避けるため褐色のビーカーを使ってください。フッ化物イオン測定の場合はプラスチックビーカーを用いてください。
必ずスターラーで緩やかな攪拌を行なって校正してください。緩やかな攪拌を行うことによって、応答性、安定性がよくなります。スターラーの発熱の影響を避けるため、恒温水槽または、スターラーとビーカの間に発泡スチロール板を挟んでください。
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