mV/pHの切り換えが出来る機種であればORP電極を用いて測定可能です(mV測定機能のある機種であれば可能です)。
金属電極(ORP測定用PtまたはAu)が必要です。現在、HORIBAでは金属電極と比較電極を一体化した複合形電極(9300-10D)を販売しています。
測定後は水道水およびイオン交換水で充分に洗浄を行なってください。一般的に環境水では、ORP値は水中のDO値と深い関係があり、嫌気水ではDO値が低く、安定した指示が得にくい場合が多いです。ORP値がマイナスのときにはPt(白金)極の汚れなど拭き取って測定してください。
(注)DO:溶存酸素
HORIBAのORP測定用電極にて得られたORPは、用いた比較電極(3.33mol/l-KCl-AgCl)に対して測定された値です。これを標準水素電極(N.H.E.またはS.H.E.)での値に換算するには、以下の換算式になります。
EN.H.E.=E+206-0.7(t-25)
EN.H.E.:N,H,E を基準にしたORP
E:表示電位(mV)
t :サンプル液温(℃) (t=0〜60℃)
この換算式については、次の2つの論文を参照してください。
得られたORP値はその温度における値です。一般にORPは温度により変化します。防水白金複合形(形式:9300-10D)には温度補償電極が内蔵されていますが、温度補償電極はORP値に対して温度補償する機能を有するものでなく、温度を測定する機能を有するのみです。
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