はかることの面白さを多くの方に知ってもらいたい―そのような想いから、「“はかる”が解き明かすサイエンスセミナー」を開講します。
今回のテーマは「宇宙」。私たちが作り出す“はかる”技術は、身近なところで使われるだけでなく、宇宙の謎を解き明かす力があることはご存知でしょうか?セミナーではHORIBAが「はやぶさ2プロジェクト」で研究をともにした、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の高野淑識先生をお迎えします。プロジェクトから得られた生命の起源に関する研究内容や、宇宙科学の魅力、はかることの面白さについて、ご講演いただきます。
皆様のご参加を、心よりお待ちしています。
中世の大航海時代は、新大陸発見や航路開拓に熱狂した時代でした。ハイリスクな冒険に挑んだマゼランやコロンブスらは、新航路の遠征記録、未開拓地から持ち帰った原地品のハイリターンによって、莫大な投資に対する対価や報酬を瞬時に得ました。最高級の希少品は、「黒い胡椒」。ピンセットで一つ一つつまんで調べた逸話も残ります。
さて、太陽系の大航海時代に生きる私たち。小惑星リュウグウから持ち帰った黒々とした希少なサンプルは、私たちに何を語りかけるでしょうか。ここでは、リュウグウを通して明らかになった地球、海、生命の起源に迫る物語とその研究開発の現場をご紹介いたします。
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
上席研究員/センター長
専門は、有機地球宇宙化学、地球惑星科学、地球生命科学。現在、宇宙航空研究開発機構 太陽系科学研究系、客員教授、慶應義塾大学 先端生命科学研究所、特任准教授、米国NASA/GSFC 招聘共同研究員を兼務。
サンプルリターンのプロジェクト実績は、はやぶさ、はやぶさ2、オシリス・レックスなど。
| 12:00~ | 会場での受付開始 | |
| 13:00~ | ご案内・ご挨拶 西方 健太郎 (株式会社堀場アドバンスドテクノ 代表取締役社長) | |
| 13:10~ | 招待講演「太陽系の大航海時代 センスオブワンダーの源泉」 | 高野 淑識 先生 (国立研究開発法人 海洋研究開発機構上席研究員/センター長) |
| 14:40~ | 質疑応答 | |
| 15:00~ | 休憩 | |
| 15:10~ | 講演①「リュウグウが私たちに伝えてくれたこと」 | 阪口 真以 (株式会社堀場テクノサービス 分析技術本部 分析技術部 京都 粒子・元素分析チーム) |
| 15:40~ | 講演②「マイクロリットルオーダーでのpH測定ヘの挑戦」 | 吉川 剛明 (株式会社堀場アドバンスドテクノ Rapica事業部 Technical Salesチーム) |
| 16:20~ | ご挨拶 駒谷 慎太郎 (株式会社堀場テクノサービス ジュニアコーポレートオフィサー) | |
| 16:30 | 閉会 | |
本セミナーに関するご質問がございましたら、株式会社堀場アドバンスドテクノ セミナー事務局までお問い合わせください。折り返し、お電話またはメールにてご連絡いたします。
■ 高野先生スペシャルインタビュー
太陽系の大航海時代、好奇心は無限大 - HORIBA
2014年12月、種子島宇宙センターより旅立った「はやぶさ2」。 52億キロもの大航海を経て、2020年12月に小惑星「リュウグウ」の砂や石などの試料が入った玉手箱を地球へと送り届けました。その試料分析によって、太陽系物質の起源や有機分子の進化の謎に迫ることが期待されています。
スペシャルインタビュー最終回は、リュウグウの試料採取の要である「サンプラーチーム」、さらに「初期分析 有機物分析チーム」の一員でもある海洋研究開発機構(JAMSTEC)高野 淑識先生に初期分析の取り組みや科学者として研究にかける思いを伺いました。
■ 高野先生インタビュー動画(YouTube)
はやぶさ2が持ち帰ってきた 小惑星リュウグウのpH測定
本動画では、高野先生にリュウグウのサンプルを分析されることになった経緯や、HORIBAと共同研究を行うに至った理由、実際のリュウグウサンプル抽出物のpH測定の様子、そして研究結果についてお話いただきました。貴重なお話が詰まったインタビューを、是非ご覧ください。
■ 「はやぶさ2プロジェクト」 HORIBA分析技術者インタビュー
小惑星「リュウグウ」試料から塩の成分などを発見-分析技術者らに聞く- - HORIBA
国⽴研究開発法⼈ 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星「リュウグウ」の砂などから、ナトリウムや有機硫黄分子群が発見されました。ナトリウムイオンは、塩の主成分であり、人体にとっても不可欠なミネラルの一種です。本研究成果は、地球や海、そして生命を構成する物質の起源や進化の解明につながるかもしれません。
HORIBAグループは、国⽴研究開発法⼈ 海洋研究開発機構(JAMSTEC)をはじめとする研究チームの一員として本研究に参画。2021年末には、JAMSTECの高野 淑識(たかの よしのり)先生とともに、HORIBAグループの水質計で、リュウグウの試料から熱水に溶けやすい成分を抽出した液体のpH(水素イオン濃度)を測定しました。
今回は、本研究にかかわった分析・計測のエキスパートである、堀場テクノサービス 田中 悟(たなか さとる)さんと堀場アドバンスドテクノ 吉川 剛明(よしかわ たかあき)さんに取組みを聞きました。


