HORIBA BIWAKO E-HARBORに電動車両用バッテリーや燃料電池の評価試験施設を新設

|   ニュースリリース
電動車両開発の効率化に貢献

当社は、自動車・環境プロセス計測の研究開発・生産拠点「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」(滋賀県大津市)に電動車両用バッテリーや燃料電池を評価、解析する試験室「CELL 0(セルゼロ)」を新設しました。
本試験室は、2018年9月に当社グループに加わったホリバ・フューエルコン社のバッテリー、燃料電池評価装置を導入し、燃料電池の発電特性評価や、バッテリーの幅広い温度環境下における充放電サイクル試験、また熱マネジメント、耐久性評価、バッテリーマネジメントシステムなどの研究開発に対応します。さらに本試験室をHORIBA BIWAKO E-HARBOR内にある自動車開発試験設備「E-LAB」内に新設することで、隣接する各試験室に設置されたエンジンや駆動モーターを含むパワートレイン※1、車両とバッテリー、燃料電池を組み合わせた試験を可能にします。
※1 パワートレイン:駆動輪への動力伝達装置
 

燃料電池・バッテリー試験室「CELL 0」の特長・HORIBA の狙い

当社は、新たなモビリティ開発への貢献を加速させるため、2015 年に自動車開発のエンジニアリング・コンサルティング事業を行うMIRA社(現ホリバ MIRA 社:イギリス)を買収しました。 今回、ホリバ MIRA 社がもつバッテリー制御技術やエンジニアリング能力に加え、2018年9月に買収したバッテリーや燃料電池評価設備の開発・製造販売を行うFuelCon社(現ホリバ・フューエルコン社:ドイツ)の製品を当社E-LABに投入しました。それにより、当社が長年培ってきた内燃機関車両開発のための分析・計測に加え、電動車両の重要なコンポーネントであるバッテリー、パワートレイン、モーターの開発まで含めた広い範囲へのトータルソリューションを提供します。

また、当社グループの技術は、バッテリーや燃料電池で使用する素材粒子の状態や表面分析など、モビリティにおける材料開発にも貢献しています。さらに電動車両などのモビリティ分野にとどまらず、一次エネルギーから最終エネルギー消費への過程にてバッテリー、燃料電池の役割が注目されるエネルギー分野においても、ナノレベルの素材解析からシステム評価までをカバーする総合的な分析・計測アプリケーションの提供をめざします。
 

主な機能

  • 電動車両用バッテリーおよび燃料電池とパワートレイン、車両の組み合わせ評価が可能
  • 恒温槽による温度や湿度、振動条件など幅広い環境試験を実現
  • トータルソリューションを提供するショールームとしても活用
     

施設概要 

名称
CELL 0(セルゼロ)

 

場所
滋賀県大津市苗鹿 1 丁目 15-1HORIBA BIWAKO E-HARBOR 自動車開発試験設備「E-LAB」内

 

建物面積
延べ床面積 約330㎡ 

 

主な構成
燃料電池評価装置、充放電装置、恒温槽、バッテリー温調機、HiLS/SiLS※2

 

総工費 
約13 億円 

 


※2 HiLS / SiLS:自動車システム開発シミュレーション 

CELL 0(セルゼロ)
CELL 0(セルゼロ)