長寿命や省エネルギーなど、ライフサイクルを考慮した製品を社会に送り出すために、社内基準をクリアした製品を「環境適合製品」と位置づけ、新製品開発時に適用しています。
昨今のエネルギーコスト上昇などの社会情勢を踏まえ、特に省エネルギーや省資源といったテーマについては定量評価を実施し、従来機種比25%以上の削減率を目標とした環境適合設計を行い、より環境負荷を低減した製品を提供していきます。
主な環境適合設計テーマ例
測定対象物に触れることなく高精度な温度測定を行う放射温度計「IT」シリーズは、1986年の発売以降35年以上にわたって、生産・品質管理・研究開発など様々な現場で活用されています。
「IT-270」は、これまで培ってきた業界トップクラス※1の計測精度を維持しながら、基幹部品の開発・生産及び製品の校正まで一貫して自社内で行うコア技術を最大限に活用しました。
環境適合設計としては、内部構造の最適化により設置面積を従来比62.8%削減し、小型化したコンパクトなつくりを実現。半導体やアルミを始めとした幅広い産業における製造ラインの装置に組み込む際のフレキシブルなレイアウト設計に貢献します。
本製品は10mm幅サイズの最先端プロセス向け高性能マスフローモジュールです。近年の半導体製造プロセスで求められているガスパネルの小型化・軽量化、ガスラインの多系統化に貢献する製品です。
本製品は、従来製品の計測原理や流体制御技術を継承しつつ、超薄型のボディの中に、センサーをはじめとする多数の精密な部品を搭載する必要がありました。
そこで、従来製品の機能を維持しながら、小型化するための要素開発を行うことで、製品幅を従来製品より65%減の10mmにまでサイズダウンを実現、重量は75%の削減を達成しました。加工部品の材料資源の使用量低減にも繋がり、環境に配慮した製品開発を行うことができました。
本製品は、半導体製造プロセス、主に3次元NAND型フラッシュメモリーの製造工程で使用されるリン酸薬液の濃度を測定するモニターです。
従来製品では高温のリン酸を冷却して濃度を測定する必要がありましたが、本製品ではサンプル測定部の改良により、従来製品と同等以上の再現性と安定性を有しながら、高温のままリアルタイムで薬液濃度の測定が可能になりました。これにより冷却機構が不要となり、装置内に占める専有面積を削減することができました。