理想の働き方って? 若手による営業拠点の移転プロジェクト

「ねらい通りでした」と笑みを浮かべるのは堀場製作所の営業担当者である佐古(さこ)。
新オフィスに移転してから数か月が経ち、部門の垣根を越えたコミュニケーションが増えたことを実感しているといいます。

2021年10月末、HORIBAの主要営業拠点の一つである名古屋セールスオフィスを「イオンモール Nagoya Noritake Garden」のオフィス棟「BIZrium(ビズリウム)名古屋」に移転しました。新オフィスの特長は、業務に合わせて自ら働く場所を選択するABW(アクティブ ベースド ワーキング)を取り入れたことです。予約不要の打合せスペースやオフィスの中心にプレゼンテーションスペースを設けるなどコミュニケーションを促進する工夫を凝らしました。この移転プロジェクトの中心メンバーは、グループ内の所属会社も担当業務も異なる9名の若手担当者です。今回はプロジェクトメンバーに同プロジェクトのねらいや展望について聞きました。

  

HORIBA Talk:移転の背景を教えてください。

以前は名古屋の千種にオフィスがありましたが、手狭になってきたことから新しい拠点を探していました。移転先が決まった2020年秋ごろ、移転プロジェクトが本格的に発足しました。移転する時期と場所は決まっていましたが、設備やレイアウトなどは白紙。「次代を担う若手の柔軟な発想を取り入れてほしい」という当時所長の北川からのメッセージでした。会社にとって重要な投資案件に若手を起用するところは、HORIBAならではのチャレンジングな社風を改めて感じました。

 

HORIBA Talk:プロジェクトではメンバーでどのように役割分担をされたのでしょうか。

プロジェクトメンバーは、リーダーと各社・各事業の代表者という位置づけで構成されています。名古屋セールスオフィスのある東海地方は自動車関連やセラミックスメーカーをはじめ、日本、世界で活躍する企業が集積しています。あらゆる分野のお客様の声にお応えするため、名古屋セールスオフィスには堀場製作所、堀場エステック、堀場アドバンスドテクノという国内グループ3社と、HORIBAが展開する5つの事業の従業員が一つのフロアに集結しています。業務の内容が異なると理想の働き方もさまざまですので、プロジェクトメンバーで何度も議論を重ねました。また、HORIBAには社内にデザイナーがいますので、デザイン面で常にサポートしてもらっていました。

 

HORIBA Talk:新オフィスのコンセプト、特徴を教えてください。

新オフィスのコンセプトは「立ち寄りたくなるオフィス」です。
プロジェクトメンバーで「私たちにとって理想の、新しい働き方とは何か」という議論を重ね、テレワークの増加やお客様を訪問するためオフィスに不在者が多い営業拠点であっても、お客様、協力会社の方、従業員が立ち寄りたくなるオフィスをめざそうと決めました。お客様のニーズが多様化するなかグループ会社や事業間のさらなる連携強化が求められており、コミュニケーションの活性化を最も重視していました。

業務に合わせて自由に働く場所を選択できるABWを取り入れたことがポイントですが、オフィスの中心にあるプレゼンテーションスペースが特に特徴的だと思います。パーテーションで区切らず、社内の従業員からは常に見えるようになっています。開放感のあるなかで議論が活性化しますし、内容について直接参加していなかった周囲の従業員から思いがけないヒントを得られることもあり、業務の改善につながったこともあります。

天井からロールスクリーンを下せばオフィスの中心がプレゼンテーションスペースに。日当たりの良い掘りごたつの個人作業スペースも設置


席の配置を変えて、複数名での作業もしやすいテーブル


コミュニケーションを促進するため、前後左右から話かけやすいレイアウト


会話が弾むリフレッシュスペース
 

HORIBA Talk:プロジェクトを進めるなか、苦労したことはありますか? 

営業担当者は外出が多いので、打ち合わせのスケジュールがなかなか合わず苦労しました。早い段階でチャットやオンラインミーティングに切り替えられたのは、若手の強みが発揮されたのかもしれません。移転プロジェクトの打ち合わせはオンライン開催が多かったことから、オンラインミーティング専用ルームが必要だという気づきにもつながりました。また、プロジェクトメンバーには入社1年目の若手もいて、指示を待つのではなく自発的に考え行動し、プロジェクトに貢献するリーダーシップの重要性を学んだという声もあり、人財育成にもつながっていると思います。
  

HORIBA Talk:今後の展望は?

新オフィスへの移転が完了しましたが、ここがゴールではなく、これからがスタートです。
グループ会社、事業の垣根を越えたコミュニケーションをさらに強化し、お客様の多様なニーズにHORIBAグループとしてお応えし続けられるよう取り組んでいきます。

リーダーの佐古(1段目左から2番目)をはじめ若手の移転プロジェクトメンバー

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