時間分解フォトルミネッセンス法による半導体デバイスの評価

横山一成* | |   2

*株式会社堀場製作所

時間分解フォトルミネッセンス法は定常フォトルミネッセンス法では得られない情報を与えてくれる。特に、半導体の結晶性評価や半導体物性の研究に有用である。当社ではこのほど、繰り返し周波数1kHzの窒素-色素レーザ(NDL-100)を装備した時間分解フォトルミネッセンス・蛍光分光光度計(NAES-700)を開発・製品化した。本稿では、NAES-700の主要な構成要素であるNDL-100を開発した動機や、多段の時間電圧変換器(マルチTAC)による時間相関光子計数法の原理について述べた。さらに、本装置の半導体分野での応用例として、AlGaAs/GaAs多重量子井戸のPL寿命と結晶成長温度の関係、GaAs/AlAs短期周期超格子発光機構の解明などを紹介する。