トランジェント運転に対応する自動エンジン計測システム

三輪清和* 木村信治* | |   6

*株式会社堀場製作所

近年、自動車業界ではより一層の高品質・高性能化と同時に省人化・効率化が大きな課題となっている。排出ガス測定装置もまたより使い易いものが求められている。特に米国環境保護庁(EPA)が規定している大型重量エンジン(Heavy Duty Engine :HDE)排出ガス試験では、1秒毎のエンジン速度とトルクを連続的に定めた走行モードをエンジンダイナモメータ上で再現させることを規定しており、手動で運転する事は困難であった。今回、フィードフォワード制御を応用した新しい制御手法を考案し、エンジンの開発時間の短縮を図りかつ高精度の過渡試験を既存の設備を使って行える制御計測システムを開発した。本稿ではこの制御方法を中心として自動運転装置と計測/データ処理装置の構成・機能について紹介する。