自動車排ガス硫黄成分測定装置 MEXA-1170SX

村上慎一* | |   34

*株式会社堀場製作所 自動車計測システム統括部

MEXA-1170SXはエンジン排ガス中の硫黄化合物の連続測定装置である。二酸化硫黄(SO2)と全還元性硫黄化合物(TRS、例えば硫化水素(H2S))との分離計測およびPM中の三酸化硫黄(SO3)も含めた全硫黄化合物(TS)としての計測の両方が可能で、触媒のS被毒の評価やSトレースによるオイル消費計測に応用できる。測定原理としては高感度・高速応答を特長とする紫外蛍光(UVF)法が採用されている。UVF法によるSO2計は主にNO干渉の問題により、これまでエンジン排ガス計測には利用されてこなかった。MEXA-1170SXでは、オゾン添加という独自の発想によってこの問題を解決している。