自動車開発とHORIBAの排ガス計測技術の歩み

河邨 浩* | |   34

*株式会社堀場製作所 自動車計測システム統括部

HORIBAの自動車計測システム事業の進展は、自動車開発の動向と深く関係している。特に、排ガス規制やコンピュータ制御の導入に伴う自動車技術革新は、分析技術にも大きな影響を与えた。HORIBAでは、自動車排ガス規制の開始をきっかけに、1964年に最初の排ガス分析装置MEXA-1型と定容量希釈サンプリング装置(CVS)を開発している。その後、排ガス規制の強化をにらんだ高精度化や複雑化する実験効率を向上させるための自動化対応など、その時々の要求に応える形で装置の改良に取り組んできた。この流れを汲む現機種のMEXA-7000 ver.3では最新の超低エミッション車の排ガス分析にまで対応が可能である。さらに現在では、40年の排ガス分析計開発の歴史をベースに、MEXA・CVSを中心とするさまざまな排ガス試験設備を広く提供している。