特集論文:分光技術を用いたリチウムイオン電池の分析評価

廣瀬 潤* | |   53

*株式会社 堀場製作所
堀場製作所では,ラマン分光,グロー放電発光分光,赤外線分光,蛍光分光などの分光分析技術を用いて,電池の内部で起こる材料レベルの状態や現象を解析するための分析装置や分析アプリケーションの開発を行っており,研究開発や品質管理の分野で広く使用されてきた。今後,特に,電池性能と安全性を両立しながら,電池を安定的かつ低コストで製造するためには,より厳密な製造プロセスの品質管理が必要になり,そのための分析技術が益々重要になっている。本稿では,HORIBAの分光分析技術を用いた電池製造プロセスにおける評価事例を解説する。