2019 堀場雅夫賞: 電気自動車,電力網およびそれらの相互作用のための機械学習とマルチエージェントシステムに基づく制御および最適化法

グエン ディン ホア* | |   53

*九州大学
太陽光,電動化車両といった再生可能で分散型のエネルギー資源への依存度が今後ますます高くなると考えられる。これによって,エネルギー生産/消費/蓄積/輸送においてパラダイムシフトが起こり,現在および未来のエネルギーシステムの操作と管理においては,今までにない大きな挑戦が求められる。本研究で提案する解決策は機械学習とマルチエージェントシステム*1に基づく統一した枠組みであり,さまざまなレベルで,不確かでランダムに受ける影響に対処するために,電力網を最適化し,制御し,そして予測する手法である。これによって,エネルギーシステムの自律性だけでなく,安定性,頑強性,そして復元力が強められる。
*1: マルチエージェントシステム:エージェントとは管理したい対象毎に設けられる機能単位。マルチエージェントシステムは,そのエージェントが他のエージェントと連動する分散処理システム。