ライフサイエンス分野に向けた蛍光バイオプローブの開発

フローリアン フォルマネク* | |   技術論文

*HORIBA Scientific, France

バイオプローブ,特に蛍光応答が得られる蛍光バイオプローブは,生体試料中の重要な生物種やその生体反応の検出と監視に不可欠な手法となっている。バイオプローブの主な適用分野は二つあり,まずバイオイメージング(生体画像処理技術)分野では,細胞レベルから器官・小動物を対象に,インビトロ(試験管内)だけでなくインビボ(生体内)条件下でも用いられている。次にバイオセンシング(生体起源の分子認識機構を利用した化学的検出技術)分野があり,各種イオン,活性酸素(ROS),高分子の検出に蛍光バイオプローブを用いることで,癌の検査や薬剤のインターナリゼーション(内部移行)の観察など多方面に応用されている。この特集論文では,広く用いられている何種類かのバイオプローブについて詳述し,分析ニーズの代表例について 1)発光特性の決定,2)大きさの計測,3)元素組成や分子シグネチャー(特徴的配列)評価 といった用途について紹介する。私たちHORIBAの科学分析機器が世界中の化学者の皆様にどのように使われて,皆様の分析プロセスの向上をもたらすベストの指針を提供しているかをお示したい。
キーワード
蛍光,バイオプローブ、センシング,バイオイメージング