適正な臨床検査を実施するための原則とは

前川 真人* | |   技術論文

*浜松医科大学医学部

臨床検査は客観的な情報を提供してくれるため,医療にとって欠かせないものであり,診療上の決定に寄与する割合が60~70%と言われる。従って,臨床検査はいつでもどこでも同等の結果を提供する必要がある。そのためには,分析前プロセス,分析プロセス,分析後プロセスを適確に管理し,標準化とハーモナイゼーションを進めることが肝要である。臨床検査結果が標準化されれば,多数の方から経時的に収集し,遺伝的要素・生活習慣・生体情報・画像検査情報をはじめ,オミックス解析などの研究成果を臨床所見と組み合わせたビッグデータを人工知能と組み合わせることで,究極の個別化医療が期待される。