POCTに向けた血球カウンタの開発

宮村和宏* | |   29

*株式会社堀場製作所

HORIBAはインピーダンス法によるパームトップ型の血球カウンタを開発している。ポイントはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術によるセンサ部とサンプリング部のカートリッジ化である。カートリッジをディスポーザブルにすることで洗浄が不要になり他の試料からの汚染も排除できる。センサ部はシリコンとガラスを貼り合わせた構造で、シリコン側にMEMS技術で流路、フィルタ、アパーチャ、電極を形成する。パームトップ型装置の性質からセンサ構造は密閉型となるため、電極での電気分解によって気泡が発生することで生じる誤カウントの問題は重要であり、それを流路と電極の位置を変更することで解決し血球カウンタのパームトップ化は大きく前進した。