特集論文:車両システムの安定性における課題

David WARD | |   46

1980年代にマイクロプロセッサシステムが量産車に初めて導入されて以降,自動車に搭載される電子機器は増加の一途である。自動運転車やコネクテッドカーへの移行が予想される今後の傾向としても,この増加は続くと見込まれる。歴史的には,信頼性解析やシステムエンジニアリングなどの分野が,耐久性のある電子システムの開発に応用されてきた。最近でも,機能安全はこれらの基礎の上に構築されている。しかし,今後も電子機器導入がさらに増加することから,サイバーセキュリティや故障時動作継続特性などより幅広い視点を取り入れた横断的アプローチにより,電子システム故障からの復帰という全体的な課題を検討することが重要である。