特集論文:半導体薬液用溶存酸素計(HD-960L)

井上 健太郎 | |   47

半導体ウエットプロセスで使用される薬液用(HFおよびTMAH水溶液)の溶存酸素濃度計(HD-960L)を製品化した。センサはポーラログラフ式を採用し,低濃度の応答を良くするためにガード極を設けた。内部電解液量の濃度の最適化と,ガード極への電流制限抵抗の配置により,高温溶液測定と内部電解液の長寿命化を実現した。評価試験の結果,飽和溶存酸素の信号は,薬液の濃度を変化させても影響がないこと,低濃度での濃度変化に対する応答が十分速く,信号は濃度に対して直線的であることが確認された。センサを装着するフローチャンバは,スターラを装着し,低サンプル流量でも溶存酸素を安定に測定できるようにした。