特集論文:非分散赤外吸収分光によるCp2Mgガス濃度のリアルタイム測定

林 大介 | |   47

青色発光ダイオード等の窒化ガリウム系半導体デバイスの製造プロセスに用いられるビスシクロペンタマグネシウムのガス濃度が,非分散赤外吸収分光法によってリアルタイムに測定できるようになった。通常の有機金属材料の場合とは異なり,C-H結合の変角振動に伴う12.8 μmの赤外吸収を利用することで,高精度のガス濃度測定が得られている。得られた実測データを検証すると,プロセス中にチャンバに供給されるガス濃度は,飽和蒸気圧から計算される値とは大きく乖離しており,またバブラーボトルによってガス濃度やそのキャリアガス流量依存性が異なっていることが分かった。本稿では,測定技術詳細を実験結果とともに紹介する。