高温対応静電容量型隔膜真空計VG-500シリーズの開発

岸田創太郎 | |   技術論文

半導体製造プロセス用途向けの高温自己温調タイプの静電容量型隔膜真空計VG-500シリーズを開発したので報告する。半導体製造プロセスでは、材料ガスの供給圧力やプロセス圧力を正確に測定しコントロールすることは、製品の性能や歩留りを左右する非常に重要なファクタである。VG-500シリーズは100℃から200℃の温度範囲で自己温調が可能であり、使用される材料特性に合ったセンサ温調温度を選択することが出来る仕様となっている。このことにより、センサ部分への材料ガスの結露や熱分解を抑制することができ、長期にわたって正確な圧力測定を行えることが可能となった。また、独自の断熱・放熱構造を採用することで、環境温度が高温である場合や、真空計の取り付けられるチャンバ温度が高温に温調されている場合でも安定した圧力測定ができる。開発したVG-500シリーズは半導体製造プロセスの圧力測定に対して幅広く用いられることが期待できる。