紫外線酸化分解法を用いた全窒素、全りん測定装置

福嶋良助* 平田秀一* | |   10

*株式会社堀場製作所

富栄養化による赤潮や青潮の原因物質の1つとして窒素やりんが取り上げられており、その規制が本格的に検討されている。すでに実施されている有機汚濁負荷量と同様、いずれは総量規制への移行も見込まれている。環境保全を推進するには高性能で信頼性の高い計測器が不可欠であり、特に広く一般に使用されるためには、使い易くコストの低い測定器の提供が大切になってくる。HORIBAではこのようなニーズをもとに、新しく紫外線酸化分解法を用いた全窒素計・全りん計を開発した。標準物質や実試料の測定、フィールドでの実装試験の結果から日本工業規格(JIS K 0102)による測定結果とよく一致することが確認できた。本稿では測定原理・装置の構成・特長・仕様ならびに性能評価の結果を紹介する。