21世紀に向けた機器分析の高度化

合志 陽一* | |   技術論文

*国立環境研究所

今日の科学技術の発展を基礎から支えてきた分析化学。今や分析機器は、研究・産業を含む全ての分野においてなくてはならない基本ツールとなっている。一方、ダイオキシンや環境ホルモンは生態系の存続すら危うくしかねない複合的な環境汚染物質といわれている。しかし、だからこそ環境の実態を正しく把握し評価する分析技術がますます重要になり、分析機器が果たすべき役割はさらに増大していく。今回は、ゲストに合志陽一国立環境研究所副所長をお迎えし、「21世紀に向けた機器分析の高度化」をテーマに次なる世紀に向けて機器分析の課題について当社の松田耕一郎がお話を伺った。産・学・官の研究開発の先端で陣頭指揮をとってこられた合志先生から、ご専門のX線分光学の分野での新しい動きを導入口として「高級な技術と巧みな技術」、「忘れてはならない前処理」、「ダウンサイジン」、そして「創造性と情熱」へと、示唆に富む話題が次々と展開されました。