血液診断の新しい動き

Bruce H. Davis* | |   20

*William Beaumont Hospital

21世紀を目前にした今、血液診断の将来動向について注目が集まっている。1999年11月6日、この分野の世界的権威である米国ウイリアム・バーモント病院のBruce Davis博士に次なる世紀に必要な血液診断の検査項目・技術そして装置の動向についてABX Diagnostic Inc.のRichard A.Sullivan社長が伺った。博士は、まず既存の血球カウンタの高感化、直線性の改善について述べられ、続いて急性炎症に反応する好中球によって作られる分子CD-64の測定に関する研究状況を紹介された。特に診断指標としてのCD-64定量分析の可能性について詳しく述べられた。さらに、免疫学的検査と血球計数を一体化した新たな検査装置、貧血症の自動フェリチン試験、そして病気の現状把握、抗生物質による治療効果の確認や血液透析患者のホルモン治療のための正確な投薬管理など血液診断の将来について幅広く語っていただいた。