レーザ分光の高感度分析への応用 ―キャビティリングダウン吸収分光法―

川崎昌博* | |   32

*京都大学大学院

連続発振(CW)から超短パルス(フェムト秒)までのさまざまな特徴を生かしてレーザは各種の物質の分析に利用されている。紫外・真空紫外・近赤外・可視レーザによる応用例を紹介し、パルス発振色素レーザを用いた光音響分光分析法(PAS:Photo-Acoustic Spectroscopy)やレーザ誘起蛍光法(LIF:Laser-Induced Fluorescence)による分析について述べる。半導体レーザを使ったキャビティリングダウン吸収分光法(CRDS:Cavity Ring Down Spectroscopy)について詳細に解説し、レーザ誘起蛍光法(LIF)や光音響分光分析法(PAS)と比較すると共に、適用例を紹介する。更に高度化CRDS法としてファイバーブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)とゲインスイッチ半導体レーザを用いたCRDS分光法やエバネッセント光デバイスによるCRDS法を紹介し、最後に将来の展望として基板上の導波路を使ったCRDS法を紹介する。