特集論文:SLFA Seriesによる船舶燃料の簡易硫黄濃度分析

青山 朋樹* | |   52

*株式会社 堀場製作所
気候変動に関する国際連合枠組条約によって2015年にパリ協定が制定され,船舶業界においても2020年から始まる船舶燃料中の硫黄濃度規制が強化される。対策として既存船舶が低硫黄濃度燃料を採用する場合には,通常海域から規制海域へ船舶が進入する際に高硫黄濃度燃料から高価な低硫黄濃度燃料への切り替えを管理するため,供給燃料中の硫黄濃度の連続分析は必須である。最も簡易かつ的確な測定手段として蛍光X線分析があり,本稿では蛍光X線硫黄分析装置SLFA-60Mの装置概要,性能,メンテナンス性について紹介する。