エネルギー分散形X線マイクロアナライザ(EMAX-2700 シリーズ)

坂東 篤* | |   技術論文

*株式会社堀場製作所

最近、広い分野に普及してきたエネルギー分散形X線マイクロアナライザーは、電子顕微鏡でサンプルの形態を観察しながら、2~3μmの微小領域の元素分析を比較的容易に行うことができる。このたび開発したEMAX-2700シリーズは、操作性の向上を図るために、「日本語によるメニュー選択機能」と、「マウス操作機能」を採用した。本稿では、最初にEMAXの基本原理の概要を解説した後、EMAX-2700シリーズのシステム構成を述べ、さらにいくつかの分析例を紹介する。また、ホウ素・炭素・窒素・酸素などの軽元素の検出が可能な軽元素検出器と、保管の際に液体窒素の供給が不要なSi半導体X線検出器(XEROPHY)についても紹介する。