陸上生態系における大気温暖化ガスの動態を測る

原薗芳信*1 宮田 明*1 三笠 元*2 | |   7

*1農業環境技術研究所、*2株式会社堀場製作所

大気中の温暖化ガスの濃度上昇が問題になっている。陸上生態系は水田や湿地でのメタン発生、農耕地における亜酸化窒素の放出など大気温暖化ガスに深く関与しておりその動態把握は重要である。本稿では、水稲群落上のメタン濃度の日変化を二酸化炭素濃度と比較しつつ明らかにしフラックスを評価した。また、人為的な発生源を含む広域的な陸上生態系におけるメタンフラックスを評価し、早春に水田と同レベルのフラックスがあることを示した。さらに、低濃度メタン測定用の非分散形赤外線分析計を開発しこれにより草地においてメタンの吸収フラックスがあることを明らかにした。