新製品紹介:μTAS技術を用いた遠心方式血液分析装置 Yumizen M100 Banalystの開発

横川 昭徳*1,平田 克樹*2 | |   54

*1 株式会社 堀場製作所 医用事業本部 開発部 副部長
*2 株式会社 堀場製作所 医用事業本部 開発部 博士(情報科学)
糖尿病の指標であるヘモグロビンA1cや炎症マーカーであるCRPを微量の血液で簡便に測定できる検査装置を開発した。μTAS技術を応用して設計された使い捨てのプラスチック製チップを使用しており,検査室にある大型装置で一般的に行われている血液の遠心分離から試薬との反応,光学測定までの一連の分析操作をチップ内で実現している。これにより装置は小型だが高精度な測定が可能となっている。本稿では,チップと装置の構造やユニークな測定原理,μTAS化がもたらす利点を紹介する。