特集論文:マイクロプラスチックの課題に対する欧州でのHORIBAの取り組み

フローリアン フロマネック* | |   54

*Head of Applications HORIBA Scientific, France
近年,環境マイクロプラスチックの研究は世界中で注目を集めている。その研究範囲はさまざまな環境下におけるマイクロプラスチックの存在を確認するところから始まり,食品への混入量,野生生物や生態系,さらには人間の健康に及ぼす影響評価にまで及んでいる。ヨーロッパでは環境問題に対する関心が非常に高く,産学連携という学術レベルでの連携プログラム構築の推進にとどまらず,マイクロプラスチックの発生源になると想定される多くの産業に対し規制をかけてゆく可能性が非常に高いと想定される。本項では,環境マイクロプラスチック研究で必要な標準試料の開発・検証だけでなく,サンプリング,前処理を含む分析方法の標準化に力を入れてきた,欧州HORIBAグループ科学セグメント(HORIBA Scientific in Europe)の取り組みを紹介する。