ダイレクト・リキッド・インジェクション

石川享一* | |   13

*株式会社エステック

半導体の超微細化・高集積化に伴いTEOS(テトラエトキシシラン)を代表とする有機系金属材料や、TiCl4などハロゲン系金属材料がデバイス形成に適用されている。これらの材料は常温・常圧で液体で従来の気体の成膜材料とは異なり、チャンバーへの材料導入の際には一定量を安定かつ迅速に気化させ供給することが必要となる。本稿では最新の液体材料気化供給システムを紹介する。材料を液体のままユースポイントの近くまで搬送し直接気化・流量制御を行う。一般にダイレクト・リキッド・インジェクションと呼ばれるこの手法は、システムの小型化・コストダウンを実現しかつ従来供給が非常に難しいとされた低蒸気圧材料(高沸点材料)の安定供給も可能にしている。