総論 : 半導体デバイスの進歩とマスフローコントローラの最新動向 

清水 哲夫 | |   41

日本の半導体デバイス産業はかつての勢いがなくなってきており,各社は利益体質の再構築に努力している。しかし,世界的に見ると半導体デバイスは2000年から2012年までの12年間に生産高が約60%増加していると共に寡占化が進み,大手3社の投資額が全体の60%程度に達する勢いである。技術的にはさらなる微細化が進み,液浸ダブルパターニング露光,EUV露光,DSA技術などにより10 nmレベルへの微細化技術が研究されている。また欧州,米国を中心に450 mmウェハのコンソーシアムが結成され,大口径ウェハの実用化に向けた検討が開始されている。微細化,大口径化の流れに伴い,成膜,エッチングなどに使用する液,ガスの供給に対する要求もさらに厳しくなりつつある。本稿では半導体デバイスの微細化,大口径化に伴うマスフローコントローラ(MFC)の最新動向について紹介する。