巻頭言 :  半導体プロセスの進化を支える流体制御・分析技術

小石 秀之 | |   45

半導体の歴史は,1947年に米国AT&Tベル研究所にて点接触型ゲルマニウムトランジスタが発明され,1965年ムーアの法則が発表されて以来,ひたすら集積度を上げる方向で進化してきました。進化を支えた微細化技術では,10 μmからはじまり今日の最先端技術では回路と回路の間が水分子1つの細さしかない14 nm(ナノメーター)の技術が実現し,更に三次元化構造を持つ半導体チップの量産もはじまっています。半導体チップの用途も,これまではパソコンやスマートフォンなどの機器が需要を牽引してきましたが,これからはモノのインターネット(IoT:Internet of Things)と呼ばれ,これまではインターネットに接続されていなかったモノとモノが接続され,更に2020年までに,1000億個のモノ同士が相互に接続される世界が実現されるといわれています。そして車載用半導体チップの劇的な需要が目の前にせまっています。この様に半導体チップの需要は拡大し,私たちの便利で豊かな生
活を支えています。