総説:蛍光寿命を追い求めて 蛍光寿命測定とライフサイエンスへの応用

David J S Birch*, David McLoskey* | |   49

*HORIBA JOBIN YVON IBH Ltd.
本稿では,分光の専門家の領分であった蛍光寿命測定が,技術の進歩に伴い科学やエンジニアリング分野において主要な研究ツールとして使用されるまでに至った過程をまとめた。研究分野にとどまらず,現実社会での課題の解決に役立つ応用を通じて蛍光寿命測定がもたらす有益性に光を当てる。具体的には,癌やアルツハイマー病等の疾患の診断や治療の技術向上を目的とする最近のアプリケーション事例をご紹介する。