数層の2 次元強誘電体薄膜の高分解能圧電応答顕微鏡イメージング

アナ ぺレス ヒメネス* | |   技術論文

*HORIBA (China) Trading Co., Ltd

これまで電子デバイスの応用を目的とした二次元材料の研究開発が精力的に行われてきたが, 近年, 強誘電体特性を持つ二次元材料が注目されている。ピエゾ応答力顕微鏡(PFM)は, ナノスケールの電気機械的特性を調べるために広く用いられているが, 2次元強誘電体が示す微小な機械的変形,イオン伝導性, チップ表面力による副作用の影響を最小化した自発分極がそろった領域(ドメイン)の高分解能イメージングが求められる。堀場製作所のAFMの走査方式「PFM-Topモード」は, プローブとの接触時間を最小限にし, サンプルに加わる横方向の力を回避するため, より微細な輪郭を捉える事が出来る。厚さ16 nmのCuInP2S6フレークのPFMイメージ観察から, 強誘電体ドメインとドメインウォールの12 nmまでの空間分解能を持つ事を実証した。