水素炎イオン化検出器を用いた粒子状物質の連続測定

福島宏和* | |   19

*株式会社堀場製作所

車輌から排出される粒子状物質は環境面及び人体への影響という観点から大きな問題の1つとして取り上げられている。粒子状物質の排出量を削減するためにはまず、いかなる運転状況において粒子状物質が生成されるのかを過渡的に把握する必要がある。そこでPMの連続測定を可能とする製品を開発した。原理として水素炎イオン化検出器がカーボン粒子に対してパルス状の信号を出力することを利用してSootの連続測定を可能とした。またサンプルガスを低温と高温ラインに分岐し、それぞれのラインでのTHC濃度の差を求めることによりSOFの連続測定も可能とした。本稿では本測定方法の測定原理および装置の構成を解説する。また、実エンジンを用いた多数のデータから従来法との相関を確認し連続測定の可能性を示した。