*1京都府立医科大学、*2株式会社堀場製作所
免疫血清検査のC反応性蛋白(CRP)は急性炎症の診断指標として広く利用されている。一方、白血球数(WBC)もまた、炎症・感染症関連の診断にはなくてはならない検査項目である。従来はCRPとWBCとは別々の測定装置ではかっていたため医療現場の医師や検査技師が不便を感じることが少なくなかった。今回、堀場製作所は両者を1つの測定装置で同時に測定できる自動血球CRP測定装置LC-270CRPを製品化した。本装置はCRPの測定には抗原抗体反応試薬によるラッテクス免疫比濁法を、また血球の計数には電気抵抗法を、ヘモグロビン測定にはシアンメトヘモグロビン法を使っている。本稿ではLC-270CRの再現性、妨害物質の影響、従来法との相関さらに臨床現場における検査症例を報告する。