製薬分野におけるラマン分光分析

Gwenaelle Le Bourdon*1 Fran Adar*2 | |   27

*1Jobin Yvon S.A.S、*2Jobin Yvon Inc.

ジョバンイボン社(JY)におけるラマン分光装置のビジネスは最近5年間で急速に成長を遂げた。ラマン発展の最大の要因は、製薬業界への浸透である。ラマンスペクトルは容易に測定できまたX線回折法(XRD)や赤外線分光法(FTIR)などを補完する重要な情報が得られる。1 µm近傍でのスペクトル分解能は他の手法に比べ抜きんでている。しかもサンプルをガラスやプラスチックケースに入れたままで測定できる。最も注目すべき特長はいろいろな固体状態を区別でき医薬活性成分の分散状態を測定できる点である。本稿ではこれらの特長と薬剤の具体的測定例を紹介する。