特別寄稿: 北京におけるPM2.5の元素成分と発生源の 時間変動に関する研究

Xiaoyang YANG*, Shijie LIU* | |   50

* Atmospheric Environment Institute, Chinese Research Academy of Environmental Sciences, Beijing 100012, China

PM2.5構成物質の1つである無機元素は、レセプターモデルの一種であるPMF(Positive Matrix Factorization)法などによる発生源寄与を推定するために重要な成分である。本研究では、2016年11月28日から2017年3月30日において、北京に設置した蛍光X線法を用いた自動成分分析装置(堀場製作所製PX-375)を用いて重量濃度と元素濃度の観測を行った。今回、PMFモデルを用い、PM2.5の発生源寄与解析を行ったところ、二次粒子(44.0%)、石炭燃焼(28.3%)、車両排気ガス(17.2%)、埃(砂嵐) (7.9%)、花火(2.5%)の順で多かった。また、二次生成粒子は、北京冬季におけるPM2.5濃度の急激な増加に重要な役割を果たしていると考えられた。