中国新工場が全館完成

|   ニュースリリース

臨床検査用試薬も新たに生産開始
既存工場を集約し、基幹工場として始動

中国の上海市で昨年4月に着工していた新工場が全館完成。現地にて竣工式を行いました。
新工場は2棟からなり、昨年8月に第1期が完成し既存工場から一部を移管し、生産を開始していました。今回第2期となる残りの1棟が完成したことで、従来、同市および近郊に2箇所あった生産機能を全て新工場に移し、かつ、新たに臨床検査用試薬の現地生産を開始します。

当社は、中国向け製品の現地生産を推進することを目的に2010年4月に新工場建設を着工。既存2工場の機能を1箇所(全2棟)へ集約することで物流や購買の効率化を進めます。環境計測機器や自動車駆動系計測装置の生産など、既存2工場のうち1工場の機能を昨年8月に完成した第1期分(1棟)に移転させ、現地ニーズに対応した即応性を強化してきました。今回完成した第2期分(1棟)では、既存工場で生産していた半導体向け部品およびpH電極に加え、市場の伸びが予想される臨床検査用試薬の生産設備を新たに設置します。現在は南フランス(ホリバABX社)にある試薬工場から供給していますが、これを現地生産に切り替えることでリードタイムを大幅に短縮し、顧客の要望に迅速に対応できる供給体制の確立をはかります。収益の柱となる試薬を適切に在庫管理することで、主力製品の血球計数装置の拡販基盤を整えます。

 

中国新工場 主要な生産品目

  1.  臨床検査用試薬
    現有の試薬工場は日本・フランス・ブラジルの3カ国で、中国は4カ国目。試薬は収益性の高い事業の1つ。今後多くの需要が期待できる中国市場で現地ニーズに応じた販売やサポートを強化。
  2. 環境計測機器
    産業の振興に呼応して環境規制が進むことが予想され、地球環境問題の断面からも今後環境計測需要が増す。大気・水質、そして各種産業の工場からの排ガス測定装置を現地需要向けに供給していく。すでに水質測定装置で現地生産を行っている。
  3. 各種部品生産
    各種分析装置の内では重要部品があるが、その内手作業によるものも多くある。半導体向け部品やpHメーター(酸性・アルカリ性を計る)の電極などを現地生産する。これらの数種類を現地で生産しているが、これらは生産技術と品質向上というスキルアップの意味もある。

 

新工場の概要

敷地面積:12,600m2/建屋面積:6,400m2/延べ床面積:9,400m2/鉄筋コンクリート(平屋一部2階建)
西棟 1階:医用試薬生産エリア、サーバー室、更衣室、シャワー室、受付、食堂、会議室
    2階:pH電極生産エリア、半導体向け部品生産エリア、事務所
東棟 1階:大型自動車計測機器、水質測定装置生産エリア、煙道排ガス測定装置生産エリア、消耗品・センサー生産エリア
住   所:上海市嘉定区安亭鎮泰涛路200号
   
ご参考

(※)臨床検査用試薬
血液を希釈する溶液や装置測定部を洗浄する溶液で、血液中の赤血球/白血球/血小板の数や種類を測定する際に使用される。

堀場儀器(上海)有限公司 会社概要
設   立:2002年8月20日
業務内容:分析計測機器及び主要ユニットの製造、中国内アフターサービス業務
責  任 者:董事長兼総経理 西村公志
住   所:上海市嘉定区安亭鎮泰涛路200号