対象テーマは「電磁波を用いた分析・計測技術の超高感度化・超高速化」
2003年に創設した社外対象の研究奨励賞「堀場雅夫賞」の第8回目となる本年度募集を4月1日から開始します。今回の対象テーマは「電磁波を用いた分析・計測技術の超高感度化・超高速化」です。本賞は、当社が育んできた原理、要素技術ならびにそれらの応用分野を中心に毎年テーマを定め、多数の研究者の皆様から応募をいただき、その中から毎年3名の研究者を表彰しているものです。
分析・計測技術発展の将来の担い手となる方々の積極的な応募を期待するとともに、画期的でユニークな分析・計測技術に「おもしろおかしく」従事されている研究者・技術者を支援することで、計測技術の発展の一助になればと願っています。
今回の募集対象:電磁波を用いた分析・計測技術とその高感度化・高速化について
2011堀場雅夫賞は、電磁波を利用した分析・計測技術の超高感度化・超高速化を募集テーマに設定します。対象とする電磁波は、近赤外~X線の波長領域のものです。その応用分野として、新エネルギー創生に寄与する固体材料に始まり、生体細胞中に存在する種々の生体関連物質や元素・イオンまで、幅広い物質を対象とします(例えば当社製品ですと、X線元素分析装置や自動車排ガス測定装置などがあたります)。原理や装置の機構・ソフトプログラムの革新によるものから、前処理や試料サンプリング手法の革新まで、種々の視点から超高感度化・超高速化(測定時間の短縮)達成に取り組んでおられる先進的な研究者の皆様からの応募を期待するものです。
応募要綱
募集対象 | 国内外の大学または公的試験研究機関に所属する方 |
募集分野 | 「電磁波(近赤外~X線)を用いた分析・計測技術の超高感度化・超高速化」 |
応募期間 | 2011年4月1日~5月31日 |
審査方法 | 審査委員会が応募書類に基づき実績と将来性を審議し決定 |
発 表 | 7月末予定 |
賞の内容 | 受賞者には、賞状及び副賞として助成金を支給 (副賞は1件あたり金150万円を支給します。ただし本賞および副賞の授与は応募資格の継続が条件) |
表 彰 式 | 2011年10月17日(月) 京都大学芝蘭会館 (京都市左京区吉田牛の宮11-1) 受賞者による講演やポスターセッションを通して、研究内容を広く社会にアピール |
応募方法 | 応募書類など詳細は、本賞ホームページに掲載:http://www.mh-award.org/ |
応募・お問い合わせ先 | 〒601-8510 京都市南区吉祥院宮の東町2番地 株式会社堀場製作所内 堀場雅夫賞事務局 TEL:075-313-8121(代)/ E-mail:info(at)mh-award.org |
審査委員会(敬称略、順不同) | |||
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名誉審査委員長 | 堀場 雅夫(株式会社 堀場製作所 最高顧問) | ||
審査委員長 | 堀場 厚(株式会社 堀場製作所 代表取締役会長兼社長) | ||
副審査委員長 | 馬場 嘉信; | ||
審査委員 | 佐甲 靖志; 浜地 格; 辻 幸一; Dr. David Birch; 三宅 司郎; 青山 淳一; | ||
特別審査委員 | 川合 知二; |
当社の電磁波を用いた分析・計測技術の関りと、その高感度化・高速化への取り組み
当社ではこれまでに、電磁波を用いた分析・計測装置として、赤外線分析を用いた各種ガス計測装置や、X線分析を用いた素材分析装置を開発してきました。前者は環境中のガスモニタリング装置や自動車の排ガス計測装置に用いられ、後者は各種材料の組成分析や、近年では電子部品における欧州規制対象物質の検出装置として用いられています。また、グループ会社のホリバ・ジョバンイボン社が開発したラマン分光装置は、電池材料の評価・解析など、各種材料の革新に大きな貢献をしています。近年、これらの計測装置を支える要素技術の発展はめざましく、当社においても、例えば赤外線検出器の革新のために、半導体プロセス、微細加工技術、そしてエピ成長を始めとする薄膜技術が取り入れられています。2011堀場雅夫賞では、このような革新をさらに加速させ、各種材料や生体の分子・原子レベルでの分析を超高速(リアルタイム)で行うための要素技術確立に寄与する研究開発にスポットライトを当てます。