ホリバ・フランス社がグレーティング生産拠点を移転

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当社のグループ会社で、パリ近郊に拠点を置く科学事業製品の開発、製造、販売を手掛けるホリバ・フランス社(本社フランス、サクレー)は、ロンジュモ―にあったカスタムグレーティング※1の生産拠点をサクレーに併設する「HORIBA Europe Research Center」内に移転し、生産機能を集約します。すでに3月より部分的に生産を開始しており、6月の本格稼働をめざします。

先端材料研究、医療やバイオテクノロジーなど進展がめざましい分野において、グレーティングの需要が高まっており、お客様のニーズもいっそう多様化しています。そうした背景から、HORIBAはグレーティングの研究・生産拠点をサクレーに集約、生産能力の倍増を図りカスタムグレーティングビジネスを強化していきます。

サクレーの開発・生産拠点「HORIBA Europe Research Center」は、ISO 6に準拠した1,200m2のクリーンルームを含む、2,000m2以上の製造・エンジニアリングスペースに最新の設備を備えています。大型のホログラフィックグレーティングの製造施設や2018年ノーベル物理学賞を受賞したジェラール・ムル教授のCPA(Chirped Pulse Amplification: チャープパルス増幅※2)技術(パルス圧縮格子)専用のクリーンルームも含まれており、最先端の研究・開発を支援しています。今回の移転にともない、新たなクリーンルームを増設し、お客様に最善のソリューションと最高の品質を提供する設備を整えました。複雑かつ多様なニーズにスピーディーにお応えしていきます。

また、これまでロンジュモ―とサクレーの2拠点で分散していた工程を1か所に集約することにより、生産効率の大幅な改善へとつなげます。HORIBA Europe Research Centerがフランスの最高学府の一つ、エコール・ポリテクニークに隣接する地理的メリットを活かし、産学官協働、特に教育機関との協力を強め、新製品開発や新しいアプリケーションの開拓も一層推進していきます。生産方式の合理化と新製品開発への注力により、より質の高い製品の開発と安定的な供給を実現し、グレーティング・分光分析装置のリーディングカンパニーとして市場を牽引していきます。

ホリバ・フランス社は、その前身であるジョバン・イボン(Jobin Yvon) 社が200年にわたり培ってきたグレーティング、分光・ラマン分光の高い技術とノウハウを「Jobin Yvon」ブランドとして受け継いでいます。HORIBAはその技術をさらに応用し、ナノスケールから宇宙、天文学まで、様々な市場で分光アプリケーションを提案しています。

 

※1 グレーティング:光を波長ごとに分散させるもので「回折格子(かいせつこうし)」ともよばれます。分析機器やレーザーシステムなどの重要なコンポーネントとして利用されています

※2 チャープパルス増幅技術:低出力のレーザーから高強度の超短パルスレーザーを得る手法

 

【施設概要】

HORIBA Europe Research Center

所在地:14 Bvd Thomas Gobert, Passage Jobin Yvon, CS 45002,
91120 Palaiseau, France
代表:Laurent Fullana
設備拡張投資額 :750万ユーロ
HORIBA Europe Research Center