スイス製薬企業ロシュ社の血球計数機器部門を買収→メディカル事業拡充

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(株)堀場製作所(本社・京都市,社長・堀場 厚)は、スイスのバーゼルに本部をおく世界的な製薬企業グループである、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社との間で、同社の血球計数装置を担当するABX社の全株式を買収することに合意、6月28日付けで契約を締結しました。今後、ABX社を当社グループ企業と位置付け、当社との連携のもと開発・製造力を強化し、世界的に販売していきます。

買収についての合意内容は、ロシュ・グループの臨床診断薬事業の一部門として、血球計数装置を担当する、ABX社(本社:フランス,代表:ジャン・エドアール・ロベール)の全株式を、ロシュ・グループより買い取る。ABX社製品の販売権については、スペイン・イタリアなど特定地域は、現在のロシュ社からABX社に数年後に移管。日本を含むその他の地域においては、今年中に移管。今後は、ABX社を当社グループ企業と位置付け、2社の連携のもと世界的に販売していく。の2点です。

本買収の意図としては、当社側は、1987年のABX社との国内販売・製造ライセンス契約を契機として当社に蓄積してきた、血球計数装置の小型・中型機種における技術リソースと、同社の持つ大型機種の技術の導入・融合をはかり、メディカル事業の拡大・発展を狙う。血球計数装置専門メーカとしてのABX社の生産技術を活用し、当社独自開発機種の生産を委託。同社に全機種の生産を集約し、コストダウン・効率化をはかる。一方、ロシュ社側は、かねてより、より大きな投資効率と製品間の相乗効果の期待できる分野への集中を基本方針のひとつとしてきたが、今回の決定はその方針に基づき研究開発からマーケティング,カスタマーサービスに至るまで、より大きな相乗効果の期待できる生化学検査(薬物検査を含む)、免疫学検査およびPCR法による遺伝子診断分野への事業の集約を目指したものです。
買収後当社としては、ABX社との今までの関係で蓄積してきた、小型・中型の血球計数装置に残る大型機種も追加して、同製品群の品揃え強化によるシェア拡大を目指します。また、当社が独自に開発した小型機種を、技術導入元であるABX社に生産を委託し、血球計数装置の生産を同社に集約していきます。当社海外子会社ルートも使って、欧米にも販売を広げていく予定です。これにより、現在7億円の血球計数装置の売上を、4年後には27億円に拡大する計画です。


参考資料
 

  • ABX社について
    1983年設立の血球計数装置の専門メーカで、現在世界5位と急進。1990年にロシュ・グループの子会社となったのを機に、ロシュ・グループの臨床診断薬事業の一部門として、血球計数装置の開発・製造を担当している。当社との関係は、設立5年目の1987年に、日本国内での独占販売権および販売・製造ライセンス契約を締結。当社は、同社技術を基本に純国産の小型・中型機種を開発。
    本 社:34184 モンペリエ市ユーロメデシン公園カデュセ通り
    Parc Euromedecine-Rue Du Caducee,34184 Montpellier
    TEL.(33)67-14-15-16
    代表:ジャン-エドアール・ロベール(Jean-Edouard Robert)
    資本金:2.300万フランスフラン(約4.83億円)
    *)1フランスフラン=21円で換算
    売上高:2億592万フランスフラン(約42.24億円) ('95年見込)
    設立:1983年,社員数:270名
     
  • ロシュ・グループについて
    スイスのバーゼル市に本部エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社を置く、世界的な製薬企業グループ。世界100カ国以上の国に活動拠点を有し、医薬品,臨床診断薬・機器,ビタミン・ファインケミカル,香料・フレーバーの研究開発から製造・販売までを行う。
    本社:スイス バーゼル市(Basel,Switzerland)
    代表:フリッツ・ゲルバー(Fritz Gerber)
    資本金:1.6億スイスフラン(約139.2億円)
    *)1スイスフラン=87円で換算
    売上高:147億スイスフラン(約1兆2,789億円) ('95年実績)
    設立:1896年,社員数:約5万人
     
  • 血球計数装置
    血液中の赤血球や白血球の数を計測する装置で、貧血など各種疾病の診断に使用される。病床100以下の小規模病院・医院では、低価格で必須項目を迅速に測定できる小型・中型機種が中心。一方、病床100以上の中規模病院では、総合診断機能の省力化・充実を図るため、多項目・多検体処理の大型機種が使われている。市場規模は、装置全体で120億円規模。